安川十郎「健康寿命が長い」「平均寿命と健康寿命の差が少ない」ことを誇れる地域にするのが私の夢です。

損得勘定の話

  • 2020.11.10

 これは以前、某テレビ番組で取り上げられた内容に私なりの解釈を加えた話です。かなり昔のことなので、記憶違いがあるかもしれません。お坊さんが視聴者の悩みに答えるコーナーで、吉本興業の小藪さんがコメンテーターでした。

 寄せられた悩みは大筋で「スーパーの駐車場で、身障者用エリアに平気で車を停めている家族がいる。私は空いていても遠くまで止めに行くのに。その家族が何のお咎めもなく楽しげに得だけしているのは不条理だ。天罰でもないものか。」という内容だったと思います。小さなことですが私も共感しました。

 その答えとして、お坊さんだったか、小藪さんだったか。「身障者用エリアに停めた者に天罰が下ったとしたら、それは損得の問題になります。天罰が下ると損だから、ルールを守っているだけです。何の得もないのに、むしろ損をしてでも人を思いやることが徳なのです。そして徳のある人は必ず幸せになります。徳のない人は可哀そうです」と。

 ここからは、私の追加解釈です。

 他人を思いやることが出来ず、身障者用エリアに車を停めて「得をした」と喜べる人の幸せは、そこまでです。すなわち、数十メートルの距離を歩かずに済んだという小さな得です。しかも得できるのは一人か二人だけなので、残りの同類たちは損をするということになります。

 しかし、困っている人のために駐車エリアを空けておける人の喜びはどうでしょうか。実際に、体の不自由な人がやって来て、出入口のすぐ近くに車を停めることができたら。それを見て「ああ、良かった。空けておいて」と思える人の喜びは、数十メートル歩かず済んだ人の喜びの何十倍でしょうか。しかも、その徳は、何人でも何十人でも同等に共有することができます。得は奪い合いで減りますが、徳は分かち合いで増えるのです。

 とくに障害もないのに身障者用エリアに停める人の喜びは、小さく数も少なく、たまたまちょっとだけ得をして笑っていても、その幸せは矮小な損得勘定でしかありません。せっかく人として生まれてきたのに、その程度の幸せしか感じることができないなんて。道端で用を足している野良犬を見て「犬はどこでもできていいなぁ」と羨ましがる人は少ないでしょう。多くの人は、トイレまで行かねばならないとしても、人としての喜びを選ぶはずです。

 身障者用駐車場を空けておける人は、他人を思いやれる人は、幸せです。きっと他にも様々な所で損をして、徳をしていることでしょう。ちょっとした心遣いで、損は尊になり、得が徳となり、豊かな人生を送れると思います。尊徳感情の話でした。

安川クリニック

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