安川十郎「健康寿命が長い」「平均寿命と健康寿命の差が少ない」ことを誇れる地域にするのが私の夢です。

新型コロナワクチン 3回目接種について

  • 2022.01.24

 先日、新型コロナワクチンの3回目接種を済ませました。
 私の経験した副反応は、1回目:ほとんどなし、2回目:軽度の腰痛、3回目:吐き気と腰背部痛、と回を重ねるごとに強くなりました。
 さて、この件に関してお話ししたいことが2点あります。

その1 私の体験談は 3回目接種の判断材料にはなりません

 よくTVなどで、「ワクチン接種でひどい副反応が出ました」とか「コロナ感染しましたがラゲブリオを服用したおかげで、翌朝には症状がなくなりました」などの体験談が流されますが。これらはあくまで1例報告です。医学とは科学と統計学からなる学問であり、個人の体験はそのごくごく一部にすぎません。
 また、たとえ数百人の症例をみた医者であっても、その個人の意見は、先入観や見落とし・条件の偏り等を排除できず、医学的根拠(エビデンスレベル)としては最低ランクに分類されています(6段階評価でⅥ)。たとえばある大学病院の専門医がみたコロナ患者の重症化率が高かったとしても、それは単に専門医だから重症者が集まりやすかっただけ、かもしれません。
 TVやWEBサイトは無償の情報提供者ではありません。多くの人に見てもらうことで、スポンサーなどから収入を得ることを目的とした営利団体です。できるだけ多くの人の興味を引くように工夫を凝らします。「ワクチン接種で99%の人が軽度の副反応で済みました」などと発表するより、「ワクチン接種が原因かもしれない死亡例が1例みられました!」とする方がはるかに視聴率やアクセス数が稼げるでしょう。結果、「何人ワクチンを接種して何人がどの程度の副反応があった」などという数字の羅列、つまらない科学的データよりも、インパクトのある個人の意見や体験談が画面に出ることになります。
 もう一度繰り返しますが、医学とは科学と統計学に基づく学問です。個人の体験談医学的な根拠は全く別なモノであることを知っておいてください。

その2 ワクチン接種 その判断材料について

「新型コロナワクチンで不妊症になる」という情報が流れたことがあります。もちろんデマですが、実はその可能性を完全に否定することはできません。「デマ」としたのは根拠のない言いがかりや悪意だからであって、「事実ではない」と証明するには多くの症例と長い時間がかかります。
 そもそも、それを言うなら「新型コロナに感染したら不妊症になる」可能性も否定できません。どんな物質や病原体に、どんな副反応や後遺症があるのか、完全に解明することはできないからです。だからこそ、科学や統計学に基づいて推測するしかないのです。間違いや見落とし、予想外の現象が起きることもあるでしょう。それでも、匿名でまき散らされる無責任な情報、科学的根拠のない個人的な思い込み、よりはずっと信頼できるはずです。
 たとえその政治家が優柔不断に見えても、その医者が保身に走っているように見えても、少なくとも彼らは顔と名前を晒しています。批判を受け、責任を取らされる立場で語っています。予想が違っていたらコロッと意見を変えたり、スッとフェードアウトするような解説者やインフルエンサーより、よほど覚悟がいると思いませんか。
 ワクチンの接種を推奨するか否かは、主に「ワクチン副反応のリスク」「ワクチンによる発症・重症化の抑制効果」「新型コロナ感染した場合のリスク」から科学的に判断に断されるべきです。そして現段階では、ワクチン接種は、治療の是非を判断するときに良く用いられる表現の「利益が不利益を上回る」と推測されています。
 その上で。
 ワクチン接種をするかどうか判断して下さい。
 私は「医学的な正しさが人生においても正しいとは限らない」と考えています。睡眠時間を削ってでもやり遂げたい仕事、体を壊すと分かっていても挑みたい記録があるかもしれません。あるいは、酒なしで長生きするくらいなら美味しく呑んでリスクは受け入れる、そんな選択肢もありです。病気による後遺症は自然の摂理として受け入れられるけど、医療による不利益は人為的なものだから納得できない、そんな考え方でも人それぞれです。
 ワクチンを受けるかどうかを決めるのは、信念でも、信仰でも、感情論でも、何でも構いません。「打った方が良いのは分かってるんだけど、何となく怖いからやめとく」でもいいんです。ただし、その判断材料は科学的根拠に基づいたものにして下さい。決して、自分に都合の良い無責任なデマを、安易に利用しないでください。
 実は。現在の日本の新型コロナワクチン接種率は私の予想よりはるかに高く、思っていた以上に皆さんが科学的に判断されていることに安堵しています。
 

安川クリニック

院長

安川 十郎

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