安川十郎「健康寿命が長い」「平均寿命と健康寿命の差が少ない」ことを誇れる地域にするのが私の夢です。

科学的恋愛観 あるいは 建設的恋愛論

  • 2022.09.30

 恋愛における、いわゆる「一目惚れ」「運命の出会い」。科学的には単なる錯覚にすぎません。

 あなたが出会う異性、最近は同性もカウントすべきでしょうか、どう多く見積もっても1000人単位でしょう。現世には何十億という人々がいるわけですから、たとえあなたが出会った1万人の中から最高のパートナーを見つけたと感じていても、実際は人類の0.001%以下の中から選んだだけです。残りの99.999%の中ににもっと素晴らしいお相手がいることは確実です。

 そもそも、運命のパートナーを見つけようという「運命の出会い」論 は非常に成功率・継続率の低い非合理的な考え方です。「運命の出会い」論には以下のような欠点があります。
 1.その容姿や能力は、経時的に劣化する可能性が高い
 2.後日、より条件の良いパートナーが見つかる可能性がある
 3.相手も自分を選んでいることが前提なので、実は、相手の気持ちを無視して制限なく選べるなら、もっと理想的なパートナーが存在する
 4.上記の欠点は、もちろん相手から見ても同様である

 運命や直感に頼った出会いが、たとえ一時的に成立したとしても、継続できるわけがないことがお分かりいただけたでしょうか。
 例えるなら。
 あなたはウインドーショッピング中、非常に綺麗な茶碗を見つけて気に入ってしまいました。いわゆる一目惚れです。吟味、比較することなく購入。以来、ご飯を食べるたびに、買ってよかったと笑みがこぼれます。しかし……。年月が経てば飽きも来ます。そういえば美しかった色柄もくすんできています。よく見ると欠けやヒビも見つかります。食べる量も減ってきているので、サイズも合わなくなってきました。先ほど100均で見かけた茶碗の方が何だか良さげな気がします。……まぁさっさと買い替えるべきでしょう。
 茶碗なら簡単に買い換えられますが、パートナーはそうは行きません。我慢して関係を続けるか、別れて独り身になるか、の選択を強いられます。

 そもそも、完成品を探すことが間違っているのです。先ほどの茶碗の例えで言うと、探すべきは綺麗な茶碗ではなく、良質の粘土です。最高級品質は必要ありません。粗や雑のない、普通の品質で良いのです。それで茶碗を作ります。例え銘工の作品でなくとも、自作の手になじんだ茶碗には愛着が湧きます。欠けたら直し、時には付け足し、時には削り、自分に合った状態に保つのです。

 いまどき、恋愛対象ランキングで上位に来るのは、例えば吉田亮さんや広瀬すずさん あたりでしょうか。仮にあなたが彼・彼女と運命的に出会い、お付き合いし、結婚できたとして、10年後50年後も幸せに暮らしているとイメージできるでしょうか。たぶん無理です。それはあなたが現在の彼らを理想の状態、完成品と見ているからです。出会いがピークであとは下り坂でしょう。

 つまり
   理想の相手を見つけてハッピーエンド
 ではなく
   上質な素材を見つけてハッピースタート
 と考えるべきなのです。
 「理想の相手を見つけたら後は安泰。幸せな状態が続く」などと期待するのは怠慢の極みです。相手を育て、自分も育ち、より良い関係を築いていこうとする継続的な努力が必要なのです。上質な素材、といっても常識の範囲で十分です。たとえば、暴力を振るわない、博打にのめり込まない、タバコを吸わない、挨拶ができる、店員に偉そうにしない、など。料理と同じく、素材の良し悪し以上に、その素材から作品を作り上げるあなた自身の技量・やる気こそが重要になります。

 現代社会は、あらゆる製品や食品が、非常に完成度の高い状態で容易に手に入れることができます。だから、恋愛対象や結婚相手も同様に、理想的な完成品との出会いを求めてしまうのかもしれません。大量生産大量消費の時代ですから、恋愛や結婚も同様に、手軽に付き合い、気楽に別れれば良いという考え方も一つの選択肢です。ですが、人生の最期に「あなたと過ごせて幸せな人生だった」と言える幸せ、言ってもらえる幸せ、は何事にも代えがたく、そのために努力し続けるのも悪くないと思うのです。

 運命や奇跡などという心地よい言葉に惑わされず、科学的恋愛観をもって、建設的にパートナーとの関係を築き続ける努力を継続した方が、幸せな家庭を維持できる確率が高いと考えられます。理想のパートナーを探すのではなく、純朴な素材から理想的なパートナーを作り上げる努力をしたほうが有意義な人生を送れるでしょう。
 もちろん、天文学的に低い確率とはいえ0ではない以上、私のように理想の女性と出会える可能性は0%ではないのですが。

安川クリニック

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安川 十郎

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