印象に残っている台詞 その2
- 2023.04.30
映画などで、今でも心に残っている台詞がいくつかあります。例えば。
アフタースクール
2008年に公開された邦画。主演は、大泉洋、堺雅人、佐々木蔵之介。かつての同級生である、体育教師、エリートサラリーマン、探偵、彼ら3人の謎めいた関係が次第に明らかになる明るめのミステリーです。ネタバレになりますので、詳しい内容は伏せます。また、昔のことで記憶違いがあるかも知れません。
劇中の後半。世の中を拗ねた目で見ている探偵に、教師が諦めたように諭すシーンがあります。「お前みたいな生徒はどのクラスにもいる」「勝手にひねくれて、難癖つけて、学校つまんない、勉強つまんない、って」
「お前がつまんないのはな、お前のせいだ」
身に覚えがあります。「学校つまらん」「部活つまらん」「文化祭つまらん」「この漫画つまらん」。「世の中つまんねぇなぁ」と嘆いていた日々が。いうまでもなく、学校だって、文化祭だって、楽しんでいる人たちはいるわけで。「つまんなく」しているのは自分自身なのに。
もちろん自分ではどうしようもない理由で不遇な環境に陥ってしまうこともあるでしょうが、その時は「つまんない」という表現にはなりません。「つまらない」とは、とくに不自由していないのに楽しくない状態を指します。
それ以来「もし、つまらないことがあったら、それは自分のせい」と考え、
「つまらない」と言わない。
ことにしています。その言葉を使わない、という意味ではなく、使わないで済むようにしよう、という考え方です。
例えば、定番の「この仕事つまんねぇ」と言いたくなったときは。
1.しない、2.やりがいのある仕事に変更する、3.対価を払って人に任せる、4.放棄した際の損害を計算して意義を確認する、などです。
やってみると分かりますが、意外と簡単です。
「日本ってホントつまんねぇ国」「この会社つまんねぇわ」「お前ってつまんねぇ奴だなぁ」と、ただ愚痴っているのはすごくもったいない。本当に「つまんない人生」で終わってしまいかねません。
そんな、気付きを与えてくれた台詞です。ちょっとしたことのようで実は、「つまらない自分」→「つまない人生」の連鎖を断ち切ってくれた、意外に大きな出来事だったようにも思えます。
ちなみにこの作品、純粋にミステリーとしても面白く、お勧めです。