クリニック開院六周年
- 2026.07.31
令和8年7月3日をもって、安川クリニックは開院六周年を迎えることができました。これもひとえに私自身の努力の賜物だと胸を張って言えます。
・・・今年も言えました。
突然ですが、わたくし、大東・四條畷医師会の理事を務めております。といっても理事は十数人いまして。別に、能力や実績を買われたわけではなく。当時、訪問診療にかかわっている医者が少なかったことからお呼びがかかりました。ちょうどその頃、地域自治会の役員も務めていたことから、4年くらい任期の当番制だと勘違いして安請け合いしてしまいました。まさに「安川の安は、安請け合いの安」を座右の銘にしていた時期でもありましたし。終身制だと知った時には後の祭り。
それはさておき。皆さんは「医師会」に、どんなイメージをお持ちでしょうか。しかめっ面した老人たちの会合?既得権益を守ることに固執する輩の集まり?
いやいや、大東・四條畷医師会は、皆さんが日ごろ通院している診療所の院長たちで構成されています。そして、理事になって知りました。
世の中の医者って。意外と世のため人のために人知れず頑張ってるんだなぁ。
医師会って、地域医療の向上のために様々な活動を続けています。
各種ワクチンが円滑に実施されているのも。学校医の派遣が途絶えないのも。市民健診が定期的に受けられるのも。市の医療保険制度の適正利用のチェックも。災害時の医師・医療資材を確保してあるのも。次のパンデミックへの備えも。在宅医療の推進も。医療訴訟の対応も。すべて医師会が支えています。
なんと、これらの活動は無償で行われています。いや、どちらかというと、医師会員は会費を払っているので。自腹を切って、ボランティア活動している状態です。
自分も理事なので。自画自賛になってしまうのですけれども。地域医療の根幹が、医師の善意で支えられているとは。理事だからと言って、何か特典や名誉がもらえるわけでもありません。実際、理事の面々は皆さんも知っているクリニックの院長たちですが、知られてはいないでしょう。彼らが「私は理事です」と名乗ることもせず、黙って人知れず、淡々と、地域のために見返りのない仕事をしています。
理事として参加して、気づいたことが2点あります。
1.私自身がそうですが、そんなに高いモチベーションやボランティア精神があるわけでもないのです。他にやる人もいないし、当番だし、渋々・・・といった。そんな、特別ではない、少しずつの善意が集まって、地域医療に貢献しているのです。
2.おそらく、同じようなことが、医療以外の分野でも行われているのでしょう。教育機関や、飲食業界や、不動産業界や、サービス業界や、行政などでも。人知れず、特別ではない少しずつの善意が集まって社会を支えているのでしょう。
悪行は目につきますが、善行は目に止まりません。ゴミのポイ捨ては気づかれますが、ゴミが拾われても痕は残りません。
犯罪は記録に残りますが、人助けは記録されません。人を傷つければ犯罪として社会に記録されますが、困っている人の手助けをしても記録には残りません。
世の中、極端な悪意や悪行が溢れているように感じるかもしれませんが。実は、目には見えないだけで、それ以上の少しずつの善意や善行で支えられています。だからこそ、この社会は成り立っているのだと思います。
その光景を実感するために、少しだけ、世の中のために見返りのない仕事をしてみることをお勧めします。「コスパ」「タイパ」と損得勘定や楽することだけでは見えないものが・・・見えて・・・人生観が変わる・・・かもしれません。
