例えば風邪薬のCM
- 2026.01.31
なんだか最近、様々なCMに心がざわついてしまいます。
例えば、やたらと早めの服用を勧める風邪薬のCM。「早く飲めば早く効く」的な。これは故意に誤解させることを目的としています。
風邪薬に風邪を予防したり治したりする効果はありません。もちろん製薬会社もそのことは知っています。なので「症状に効く」とは言っても絶対に「治る」とは言いません。
そりゃあ、早く飲めば早く効くでしょうよ。早く始めれば早く終わる、と同じように。速く走れば早く着く、と同じように。この「早く・・・」のセリフに特に意味はありません。しかし、このセリフと、役者が回復する映像を組み合わせることで、「早く飲めば早く治る」と誤解させることができます。
知っておいて下さい。風邪薬に風邪を予防したり治したりする効果はありません。つらい症状を緩和するために使用するのは全く問題ありませんが、早めに服用すれば早く治せたり、すぐに仕事に復帰できるわけではありません。症状を薬で抑えて無理をすることは、かえって体調を崩したり、感染症を広げる恐れがあります。こんなことは、賢い人の集う製薬会社は重々承知の上。誤解させることを目的とした悪意のあるCMを流しています。
故意に人の健康を害してまで売り上げを伸ばしたい製薬会社はどこか?注意してCMを観てください。
例えば、糖質ゼロビールのCM。「このビールを選べばカロリーを気にせず食事が楽しめる」的な。これは故意に誤解させることを目的としています。
一般的なビール1缶(350ml)に含まれる糖質は約10g。ちなみに、ご飯1膳(150g)に含まれる糖質は約50g、餃子(6個150g)で約35g、唐揚げ(3-5個150g)で糖質20g前後。つまり、ビールの糖質をゼロにすることは、無駄ではないものの、効果は限定的です。
そんなことは、何万回と試行錯誤してビールを醸造している賢い人達が知らぬはずもなく。だから「糖質ゼロビールを飲めばカロリーは気にせず食事できます」なんて絶対に明言しません。そう誤解させるCMをこぞって流すだけです。誤解した消費者が、健康を害することを気にせずに。
どうして、「健康維持のために、バランスのとれた食生活が大切です。その一助として、糖質ゼロビールを利用しては如何でしょうか」というような、消費者の健康に配したCMは作られないのでしょうか。
例えば「毎日の付けまつ毛で まぶたにかかる負担は1年間でブルドッグ1匹分」と、わけの分からない不安を煽るCM。
それでは、「お孫さんの肩たたき、毎日してもらうと年間で乗用車1台分の重さに相当します。今すぐやめさせてください」と言われたらどう思います? 短時間で回復できる微細な負荷を累積計算することに意味はありません。もちろん、化粧品の開発をするような賢い研究員たちはそんなこと百も承知です。そんな心配は無いと分かった上で、悪意をもって、ありもしない不安を消費者に植え付けようと努力しているのです。
この不安商法は一般的で、よくあるのは空気中や水道水中の無害な微小不純物を列挙して不安を煽る方法、口腔内やスマホ表面の雑菌をさも有害なように表現する方法、などがあります。人は無菌室で暮らして、純水を飲んでいるわけではありません。
ちなみに、このテのCMで面白いのは、殺菌と滅菌の違いをキチンと表現しているところです。「雑菌がいーっぱい→この商品を使えばキレーに殺菌できます」・・・よーく見てください、たくさんいた雑菌や汚れ、ゼロにはなっていません。消毒薬や洗剤の使用後も、ほんの1匹のウイルスあるいは1点のシミが残してあります。殺菌=菌を減らす、滅菌=菌をゼロにする、という違いを理解しているからこその表現です。そんな賢い人たちにとって、「菌が存在すること」と「不潔」「感染」は違うことなど釈迦に説法です。
もちろん、清潔を保つことは感染症対策に有効です。そこに付け込んで、過剰に清潔を強要することで商品を売ろうとする姿勢に疑問を感じているのです。
突然 話は変わりますが。人は暑い時に「暑い」と言い、痛い時に「痛い」と言います。無意識に独り言のように言う場合もありますが、多くの場合、目の前の人に共感してもらうことでその精神的苦痛を和らげているのではないかと思います。
今回、このブログに不満を吐露することで、心のざわつきがなくなりましたので、この仮説は成立しそうな気がします。
ただし、「暑い」「痛い」と伝えられた人は、その苦痛を分担してくれているのかも。もしそうだとすれば・・・ゴメンナサイ。次はもう少しポジティブな記事にします。
