お金で買えず お金以外で手に入るもの
- 2025.08.31
私はお金が大好きです。もちろん物欲的な意味で。
そもそも、お金があるからこそ、社会が成立します。人は、色々なものを食べ、種々のサービスを受け、様々な場所に行くことができます。お金がなければ、物々交換するか奪うかしかなく、漁師が米を手に入れるのはまだしも、トラック運転手が髪を切ってもらうのは難しいでしょう。また、警察や消防署で働いてもらうこともできません。
また、お金は最も普遍的な「価値」を表す単位です。重さや長さでは比較できない、例えば「カレーライス」と「温泉一泊旅行」を比較することもできます。本当は比較できない「人の命」ですら、便宜上、法的解決の際にはお金に換算されることがあります。
さらに、特定の紙や鉱物を「お金」として流通させるためには、それを皆が「お金」として信用しあうことが前提となります。
つまり、「お金」は人類の叡智と信用の証でもあるのです。
・・・などと、お金の素晴らしさを感じていた、私が30歳くらいの時でしょうか。「クイズ紳助君」という番組の中で。島田紳助さんの言葉。
「世の中、お金で解決できないことは確かにある。でもな、それは、お金以外のどんな方法でも解決できひんねん」
けだし名言!! と若かりし頃の私はこの言葉に感銘を受け、長らくこの考え方を支持していました。
しかし。
やはりというか。そんなことは ありませんでした。
皆さんは、箸が止まるほど美味いモノを食べたことがありますか? 涙がこぼれそうになるほど嬉しいプレゼントをもらったことがありますか? 私はあります。
子供が作ってくれた、形の崩れたハンバーグの美味さよ。美味しさとは、舌で感じるものだけではないのです。子供が編んでくれたマフラーの嬉しさよ。もらって嬉しいのは、物欲が満たされたときだけではないのです。
たまには自慢させてもらいます。はっきり言って子供から手編みのマフラーをもらうのは、1億円稼ぐよりはるかに難しい。1億円を稼ぐ方法は色々ありますが、子供にマフラーを編んでもらうのは並大抵ではない。10年以上、正しく育て、正しく学ばせ、正しく働き、それでも必ずもらえるものではありません。日本で年収1億円以上は3万人ほどいるらしいですが、マフラー編んでもらえた人など数十人もいないのでは。
どこぞの三ツ星シェフのフルコースを食べたと自慢されても、ウチのハンバーグにはかないません。数千万円の腕時計を見せびらかせられても、ウチのマフラーに勝るものではありません。
お金で手に入るものは、裏を返せば、金さえあれば誰でも手に入るのものです。
自分の人生で、お金で手に入れられないものは、どれくらいありますか? それが少ない人ほど お金に頼っている気がします。若い頃の私がそうでした。