安川十郎「健康寿命が長い」「平均寿命と健康寿命の差が少ない」ことを誇れる地域にするのが私の夢です。

その薬は必要ですか?

  • 2023.06.30

 病院に通っている患者は、ほとんどの場合、何らかの薬を処方されています。
 ところで、その薬は必要なものですか?

 例えば痛み止め。
 「痛いから処方してもらっている」…その通りでしょう。
 ところで、その痛み止めは効いていますか?
 「よく分からない」?…効果が分からない痛み止めは効いていませんよ。

 「痛いから薬をもらった」で終わっていませんか。肝心なのはその先で、「痛い」→「薬を飲む」→「痛みが改善する」まで確認する必要があります。
 にもかかわらず、「その痛み止め、だいぶ長いこと続けていますが、効いていますか?」「よく分かりません」「では効果を確認するためにいったんやめてみましょう」「いや、痛いので薬を続けます」という会話がちょくちょくあります。「痛い」のなら薬は効いておらず、薬の量や種類の変更を検討、痛みが続く原因の確認、などの必要があります。もちろん「痛み」が薬によっていくらか抑えられている可能性もありますが、それはそれで確認が必要です。「痛いんだから薬を飲まなきゃ」と義務感なのか安心感のためなのか、効果不明でも薬がやめられません。

 痛み止めを服用し続けるデメリットがいくつかあります。
1.副作用の可能性。
  稀ですが、喘息の原因となったり、胃粘膜障害、腎障害のリスクがあります。
2.病気の初期症状を隠す可能性。
  例えば感染症の初期症状である発熱や喉の痛みなどを隠してしまうリスクがあります。
3.薬剤乱用頭痛の可能性。
  痛み止めなどの使い過ぎによって起こる頭痛があります。
4.薬剤の無駄遣い、社会保障費の無駄遣い。
  資源もお金も大切です。

 これらのデメリットは、「痛みが楽になる」というメリットの前では許容できる範囲と考えます。しかし、効果もないのにデメリットだけ享受するのは合理的ではありません。
 「痛み止め」以外でも、効いているかどうかよく分からないけど何となく続けている「めまい止め」「しびれ止め」「ビタミン剤」「塗り薬」「湿布」「漢方薬」などなど。少なくとも保健医療での利用は不適切です。
 適切な医療へのご協力、よろしくお願いします。

安川クリニック

院長

安川 十郎

診療科目

内科・在宅診療

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